2019年1月2日水曜日

漫画での死


最近結界師という漫画を読み直したんだけど、
そういえば少年誌で死を話しの中できちんと悲しい物として描いたものがあったっけな?とふと思った。

主人公がパワーアップして強敵を倒すための演出や脚色の一部ではなく、
仲間が死に、悲しみがありそれでも前へ進むような話。

大御所だとワンピースのエースの死はそうだったかなと思う。
もちろん私が知らないところで書いてる人はいるんだろう。
でもサンデー、マガジン、ジャンプという大手少年誌ではどうなんだろう?


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なかなか少年誌でやるのは難しいだろう
でもなんだろう
今や死も娯楽とかしているんじゃないかとふと思ってしまった。

スマホ広告でよく見るデスゲーム系広告、
正直嫌い。
仲間の死によって主人公がパワーアップして強敵を倒す演出も好きだけれど、
その後?となると意外とキレイさっぱり爽やかに話は進んだりする。
違和感というほどではないが、演出上の死という感じはやっぱりある。
きっとエースが死んでルフィがパワーアップして海軍や黒髭ぶっ飛ばしてたらあそこまで国民で悲しむことはなかったでしょう?
ヒルルクが死んでチョッパーがパワーアップしてワポルを倒してたらなんか違ったでしょう。

死を、
悲しいものであり、絶望であり、
戻らないものであり、大切なものなんだと。

どうして人を殺してはいけないの?なんて、
冗談でも思えなくなるような。

これはハーレム物や俺ツエー系が流行りだした頃から思ったことなのだけれど、
現実感が、生活感がさっぱり感じられなくなってきている気がする。

親がいない、
家庭が語られない、
悪意がない、
悪も正義もどこか綺麗事で感情移入できない。

聲の形という漫画。
私が好きなのはあの登場人物たちの
どこにでも必ずいる、必ず誰の心にもある悪意からくる現実感。
誰が悪いという話ではなく、
だから主人公やヒロインの感情や行動に涙するし、
あの話が好きです。

少年誌という夢や希望を語る場で相応しくないのかもしれないけれど、
希望や夢や正義といった光の中にちょっとだけ現実感とか人の悪意という毒があるのが好き。

キラキラした話やハーレムモノや正義対悪の話が嫌いなんじゃない。
それだけでは、感動しないし、半年後には忘れているでしょう。

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