2018年12月15日土曜日

映像の世紀「世界を震わせた芸術家たち」をみて


音楽の持つ力ってなんだろう

音楽の力を信じているのに、
それは何かと問われたら答えられなかった。






「NHKスペシャル 映像の世紀」
https://www.nhk.or.jp/special/eizo/program/
芸術家たちは作品によって人類が進むべき道を示し、社会の問題をあぶり出し、世界を変える力を人々にもたらした。動く映像として初めて記録された巨匠・ロシアの文豪トルストイに始まり、1920年代のアメリカで花開いたジャズエイジ、ユダヤ移民が築き上げた映画の都ハリウッド、ナチスに抵抗を続けたピカソ、チャップリン、そして戦後のベビーブーム世代を熱狂の渦に巻き込んだビートルズ、ボブ・ディラン、さらにはベルリンの壁の前のデビッド・ボウイの伝説のライブの映像などで20世紀をたどっていく。

歌う革命

バルト三国にて独立革命にてよく歌が歌われたことから名づけられた。
国歌、民謡、聖歌などが政治的に抑圧された社会で、
歌うことと、歌による繋がりの力を感じた。

Wikipedia 歌う革命
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%AD%8C%E3%81%86%E9%9D%A9%E5%91%BD
プロパガンダとかに音楽が使われることはママあるけど、
政治色が強くなってしまうので正直好きではない。

でもこれは少し違うように感じた。
歌による言葉やメッセージの強調ではなく、歌うことによる繋がりや意志の共有が力になっていた。
特にライブに行くと感じる、一体感やグルーヴ感は音楽が持つ勇逸無二の力だと思う。
言語化するのは難しいけれど、あの共有間や一体感、幸福感は何なのだろう。
一つのものを好きな人同士が集まっているのだから当然?
本当にそうなんだろうか。

デヴィット・ボウイ


年代的に、正直知らない。知らなかった。
雑誌やCDショップ等で名前は知っていたけど「有名な昔の歌手」程度の認識だった。

ベルリンを横にライブをして、スピーカーをもう反対側へ届くよう向けた彼のライブの映像は最高だった。


http://performingsongwriter.com/david-bowie-songs/

どうしてこんなことができるんだろうと、
どうして自分はここでテレビを見ているんだろうと思わずにはいられなかった。

熱を伝える、意思を伝える手段として明らかに作られた曲は確かにあって、
そういうアーティストや曲は一生消えない。

ジョン・レノン(The Beatles)

もはや知らない人は少ないでしょう。
音楽の力ってなんだろう?と問うときに出てこない事はないでしょう。
考えられずにはいられない、想わずにはいられない。


どんな言葉も彼の音楽の前には安っぽくなってしまう。



見終わった後に「ほら見ろ!音楽に力がないなんて言ってたやつ!」とツイートしてしまった。
海外の事は知らないんだけど、
日本で「音楽で感動した」とか「音楽で救われた」というと、
どこか鼻で笑われるような風潮を感じるのはなぜだろう。
音楽では何も変わらないよと、政治的な、メッセージ性の強い音楽が好まれないのはなぜだろう。

心の内面を歌にするのを日本は得意だと思うに、それをはっきりと言葉に、歌にのせて歌われる歌は少ない気がする。

音楽に力はある、
誰かの意志を変えたり、世論を変えたりする分かりやすい力ではないけれど
強い想いが乗った音楽はその一体感や共感性を武器に人の心を動かす力がある。

でもそれを一番、日本の歌手が信じていないんではないか。
そして私も。

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